日本全国を旅する風俗評論家・岩永文夫氏が各地の裏風俗や温泉、酒、うまいもの、観光地などを紹介する旅情いっぱいのコラムです!
28.仙台(宮城県)
いま、ニッポンの国内でもっとも元気のある街といえば、意外かもしれないが東北は宮城県の仙台市なのである。
その元気ぶりはというと、近年見たこともないほどの小バブルといえるほどの、異常な盛り上がりをみせているのだ。そう、あの大地震で大打撃を受けてしまった仙台の街が凄いことになっている。
というのも話は簡単で、言ってみれば復興バブルがようやく昨年の末頃から始まったということなのである。これ、国の行政がもう少ししっかりしていれば、去年の夏ころには、既にそうなってなければいけないことなのだがね。
でも、どうやら仙台の街のなかの、それも繁華街では景気に火がついたようである。国分町や一番町の盛り場では、現在大きなハコから借り手がついている。どういうことかというと、キャパシティの大きな店からテナントが借りている。
そんな大き目のハコを、何に使うのかというと高級キャバクラや高級料理店にする。それだけ沢山の高級志向の客が、今では仙台の盛り場に溢れているのだ。
キャバクラの店内では、やたら元気な東京からのゼネコンの客と地元の土木業者と思われるようなオジさんたちが、毎晩のように盛り上がっている。もちろん封を切るのはドンペリのニューボトル。久しぶりに見る光景である。
これでもって、皆さんお帰りの際には一組平均ン十万円の大枚を払っていく。中には、もう一つ単位が上のン百万円の飲み代を惜しげもなく支払う。
それも至極当然のことなので、なにしろ大地震で被災した東北三県で、これからの三年間で三兆円の大金が復興資金として国から出てくるのだから、全く怖いものなしです!
そのせいか、昨年の十二月の頭ごろまではご当地のキャバ嬢の時給は、確か3500円ぐらいだったのが、暮れを前に一挙に5000円に跳ね上がった。この話を伝え聞いては全国からキャバ嬢志願者もフーゾク希望者も可愛くてピチピチどころが、次々と仙台の街へと集まってきている。
となれば記者のような、日頃から何かEことないかな仔猫ちゃん≠ニ彷徨き回っている物好きには格好のタネである。だってそうでしょう、飲み屋が流行れば、当然その先にはフーゾクが待っている。この図式は外れたことがない!
行ってみよう仙台へ。というわけで訳もなくご当地へと駆けつけたのである。思えば一昨年の冬には、仙台名物のソープが売りに出ていたり、マンヘルが休業したり。まるで隙間風が吹き抜けるような街だったところが、いまやドンペリである。
そしてもちろんフーゾクである。にしても人間は、というより男は、記者を含めて懲りない生き物ですね。
まずは土地の様子を探るべく街なかの飲み屋にチン入してみた。ここで飲む酒、言わずもがなのドンペリではない。地元が誇る日本酒「浦霞」である。とは言ったって、単なる醸造酒ではなくて「エクストラ」という他所で言う大吟醸にあたる酒がよい。もしそれがなければ同じブランドの「禅」でも良しとしよう。
ま、そんな結構な地酒を飲んでから、夜も八時ころになったら目指すフーゾクへ。でも断っておくが何度も言うように現在ご当地はバブル状況である。それ故に、あまり時間も遅くなって遊ぼうとしても、時すでに遅しということもなくはない。
それで記者は、まだほかの皆さんが飲みの時間にあてている時間帯にフーゾク遊びに精を出すのだ。
ところで仙台で、いま一番楽しいお遊びは記者が思うには、ひと頃勢いをなくしていたマンヘルではと考えている。女のコたちが新たに集まってきていて、それもそれなりのレベルのコたちを多く見かける。
ソープのほうにも最近は、かなり若い子が働いていたりするけれど、やはり仙台では、ご当地伝統のマンヘルがよろしいのではと記者は愚考するのである。
それも街の中を歩いていたら、ポン引きのオジさんがスーッと寄って来て話しかけてくる。一見して、どうも胡散臭そうだなと思えば、彼を無視して歩き出せばよい。すぐに新手のポンちゃんがすり寄ってくる、それから選べばよいのだ。
料金だって、敵の言うままになることはない、しっかりディスカウントして遊べばいい。大体の相場は、2万円〜2万5000円と見ておこう。それ以上のことを吹っかけられたら、すっきり「ノーサンキュウー」と言えばよいだけのことだ。
なんだか久しぶりに、ウキウキした気分が味わえる盛り場である。たまにはEよね!