日本全国を旅する風俗評論家・岩永文夫氏が各地の裏風俗や温泉、酒、うまいもの、観光地などを紹介する旅情いっぱいのコラムです!
21.呉(くれ)市(広島県)
今回の大地震で、すっかり株を上げたのが自衛隊。その自衛隊がいるところ、そう駐屯地と言うけれど、全国の彼等の駐屯地のすぐ近くには必ずと言っていいくらい本番フーゾク・ゾーンがある。
これは至極、ごもっともなことであって、日頃から非常時に備えて絶えず身体を鍛えている若い隊員の皆さんたちには、どうしたって何かとタマってしまう物のハケ口となる場所が必要なのだから。そういうスポットが、もし無かったら、とてもヤバイことになるだろう。
というわけで今回、記者が覗いてみたのは、広島県の南西部にある、もと軍港で現在も自衛隊の基地がある呉(くれ)の町である。それに近くには造船所もあるので、勤労セイ年たちも多くスケベのほうの需要は何かと事欠かないのだ。
そんな呉の町のフーゾクの売りは、本番バッチリのサロンであるホンサロだ。その昔といってもン十年前には、ご当地でもチョンの間があったけれども、今では影も形もなくなってしまっている。その代わりというわけでもないだろうがホンサロが、今では町の本道りの隣に並行してある「れんが通り」に十軒ほど集中して営業をしているのだ。
広島県のホンサロというと、ご当地よりも以前から人気も高くて多くのファンを集めているところに福山がある。こちらのほうは歴史も伝統もあって、本番をする場所もきっちりと個室風に仕切られた福山流の店が多い。
それに対して呉の「れんが通り」のほうは、店内にあるボックス・シート席をそのままに使っているオーソドックスな形のもの。だから人目が気になると言えば気にもなるのだが、いざ事を始めてしまえば、もうこっちのもの恥ずかしいも何もありません。イケイケドンドンなのだ!
ただ最近では、呉のほうも従来の中心勢力である熟女軍団のなかに、若いギャルたちも次第に混じるようになってきている。だから面白い。その意味では、呉はホンサロ遊びのアナ場なのかもしれない。
ところで、ご当地のホンサロとは言うものの、もちろん店頭の看板にはホンサロ≠ニは、決してなくてピンサロ≠ニ書いてあるのだ。このことは、全国どこへ行っても共通である。でないとヤバイものね。
そこで両者を区別するにはどうしたらよいのか。これは実に簡単。店の前にヒマそうに立っている客引きのオジさんないしは、おニイさんにそれとなく聞けばよいのである。「ねぇ ここは最後まで出来る店?」と。
すると目指すホンサロであれば、敵は嬉しそうな顔をして「はいっ もちろん最後までバッチリですよ。いらっしゃいっ!」と。こっちが、その店に入るか、入らないかも決める前から店内に案内しようとする。
「おいおい ちょっと待てよ。料金は、いくらなの」この辺をキッチリと外で決めておく必要がある。でないと、後でモメ事の種になるのも厭でしょう。
「はいっ 料金は、ここいらの相場通りです。40分で1万5000円です。もし女のコが気に入らなければチェンジはできますから。なかのスタッフに、そう言ってちょうだい」これで店内へ。
日頃から、元気で若い人たちを相手にしているだけあって、こちらの女のコもとても元気だしスケベなことが大好きなようである。つまりサービスもそれなりにEっていうか自分も楽しんじゃうコが目につくのだ。
そのせいか、ゴム・フェラではなくて生フェラOKのコもいたり。さらには中出しは無理でも「生でもEよ」というコまでがいたりして。その辺では、もしかしたら福山の玄人っぽいホンサロよりも楽しいかもしれない。
というのも呉には、JRの呉線で行くしか方法がなく、新幹線だとか山陽本線で、ちょいと途中下車して楽しむことができる福山よりかは、鄙(ひな)びた町のピュアな遊びが味わえるというものだ。
その上、呉の町は瀬戸内海に面しており、そこから獲(と)れる新鮮な魚介類は美味である。広島名物のカキをはじめ、新鮮でなければ食べれない鯔(ぼら)の刺身や、白魚の踊り、カワハギの刺身など四季を問わずに堪能できる。それでもって、地酒は市内にある古い漁港の仁方(にがた)で造られる「寶劔(ほうけん)」がある。なかでも大吟醸の「吟のしずく」はキレのいいコクのある辛口の名酒である。
旧軍港の呉は、今や自衛隊と造船所のある一地方都市なのだが、ほかの都市とは一味変わった雰囲気を持つ町といえる。こんなところで、のんびりと食って飲んで、それから遊びに繰り出すなんて、そうそうは出来るものではない。だからこそ、こっそりと楽しんでみたいものだ。記者が内緒でおススメする町であります。